標本平均を用いた場合のχ2分布の自由度について
標準正規分布に従う互いに独立な確率変数は、自由度の分布に従います。
また、正規分布に従う互いに独立な確率変数についても、自由度の分布に従います。
上記の様な母集団から抽出した標本については、自由度がの分布に従います。
自由度がになるのか不明だったので、数学的に確認出来たことを纏めたいと思います。
下記の様な正規分布に従う互いに独立な確率変数について考えます。
次に、変数を作ります。
の平均と分散を計算してみると、
次に、に直行する単位ベクトルを作っていきます。
次にこれらを行列表現していきます。
まとめて表現すると、
を下記の様に定義すると、は直行行列であるため、逆行列と転置行列が等しくなります。
したがって、このようにとの2乗和が等しくなります。
ここで、の平均からの残差平方和について考えます。
ここで、は互いに独立な分散, 平均0の正規分布に従っているため、正規化する。
右辺は平均0、分散1の標準正規分布に従う確率変数の二乗和となることから、自由度n-1の分布に従う。
よって、標本平均を持ちいた場合には、自由度n-1の分布に従うことが分かった。
また、自由度は全て分布に由来していることが分かった。